2014年1月号Vol.19
こんにちは、サクライです。突然ですが、世の中にはいろんな人がいます。
ボケた人のことを『天然』と言いますが、どうして『天然』なんでしょう。調べてみると・・・「人口でないもの。自然と同義。転じて、生まれつき備わったもの」だそうです。なるほど。
芸人さんの計算されたボケや、女子が可愛く見せようとして演じるオトボケとは違うって事ですね。
さて、『天然』と言うと真っ先に浮かんでくる女性がいます。名前も知らない人ですが、私が人生26年間に出会った人の中で、最も天然な人です。今月は彼女の話をしましょう。
私が中学生の時の話です。とある北海道の旅館で、私は妹と温泉に入っていました。他に、若いお姉さんの2人連れと白人の方が1人いました。やがて外人さんは脱衣所に出て行ったのですが、しばらくして慌てて戻ってきます。“Would you come here for a moment ? I need your help !(ちょっと来てもらえますか?助けてください!)”どうも困っている様子。湯につかっていた私たち4人はゾロゾロと脱衣所に出ていきます。
そこで外人さんが必死に説明するには、彼女の下着や浴衣が一式ないとの事。脱衣所には、5人分の下着と浴衣が、それぞれ籠に入っています。呼び出された4人は、自分の籠を指さしながら所有権を主張します。
“It’s mine.”“It’s mine.”“It’s mine.”“コレ、ワタシノデェス!”・・・
最後にカタコトの日本語で話したのは私の妹です。
身元の分かっている4籠+もう1籠あります。これが外人さんのじゃないの?―違うの。
私たちは、その籠の中身を取り出しました。旅館の浴衣が1着と、過激な黒下着が上下揃いで1着。セクシーだ・・・。コレ、ダレノ? 下着を見つめて呆然とする5人。もちろん全裸。
さて、さも自分には関係ないかのようにドライヤーで髪を乾かしていたお姉さんが(既に浴衣を着こんでいる)、スーッと脇を通って出て行こうとしました。そこで外人さんがムンッと掴んで、“Yours?!”下着を目の前に突き出します。何を言われたのか分からなかったのか、お姉さんは首をかしげて無言。「アナタのですか?」私が日本語に訳します。「え?・・・あ、私の」
はぁ――――――?!マジすかっ?!下着まちがえたんですかっ??!!
肌に直接触れている下着って、とても自分に馴染んだものではないですか?まして女性の下着です。男性のトランクスとは違います。胸とお尻にピッタリくっついて、持ち主の体を覚えている生地です。他人のを着たら、絶対わかります。
特に恐縮もせず、お姉さんは淡々と帯をほどき、浴衣を脱いで、ブラとショーツを取って、外人さんに手渡していました。
外人さん顔にタテ線。
きっと思い出深い日本旅行になったでしょう・・・(苦笑)。
こぼれ話・・・。
その後、すっかり冷えてしまった体を温めるため、最初の4人は湯に戻りました。私と妹は「さぁ笑ってやろう」と思っていたのですが・・・お姉さんの2人連れは、湯に戻ったとたんに「でね、その時彼がね・・・」
えぇ―?!今の事件ちっとも話題にならないの?
かなりビックリ事件だったと思うんですけど・・・。