馬の耳に念仏?

こんにちは、PDR米澤です。

今回も個人的なネタですが、先日私がラップ音楽を聴いていると、父親に「あんな念仏の何が面白いのか?」と言われたので、この場を借りて、スピードスケートの高木美保さんも聴いているというラップの何が面白いかについて書きたいと思います。

 

まず、「ラップとは何ぞや?」という話から始めると、ラップとは「韻を踏んだ歌詞を歌うようにしゃべる事」と一般的には言われています。ここで重要なのは、他の音楽より重要視されている「韻を踏む」という行為です。簡単な例を上げると

 

歩んで進みここから進歩 牛歩でもまずは一歩一歩

 

という歌詞があった場合、前節が「進歩」の「ぽ」で終わった事を受けて、次の節は「一歩一歩」の「ぽ」で終わっています。同じ言葉、同じ母音の言葉で締める、若しくは始める事で歌詞に独特のリズム感が生まれ、言葉に面白さが生まれてきます。こうしてラッパーたちは、ここから「日進月歩」とか「五十歩百歩」など「ぽ」で終わる言葉を延々と並べて歌詞を作っていくのです。

 

より高度な韻の踏み方の例を挙げると「水たまり」で終わったら「discovery」で終わるパターンがあります。これはやや力技の感もありますが、「水たまり」も「discovery」も母音の構造が「いうああい」になっているので、母音で韻を踏んだ形になっています。

 

要するに私が父親に言いたいのは「ラップは知的な言葉遊びで、それが面白い」という事です。ラップは頭の回転が速くないとできないので、実は日本の有名なアーティストも高学歴な人が多かったりする(KREVAは慶応大卒、Rhymesterは早稲田大卒)のですが、それはともかく、父親にもこの面白さがわかってもらえたらいいなと思います。