ノーベル賞
こんにちは。本日はコミュニケーションセンターの関がお届けいたします。
ここ2週間程、ニュースは山中教授のノーベル賞受賞の話題で持ちきりでしたね。
iPS細胞の樹立から5年という異例のスピード受賞も、今後の発展性を考えれば頷けるものかと思います。そもそもノーベル賞は、その年に著しい功績を挙げた人に対して与えられるものだそうですが、実際には検証期間を経てからの受賞となるので20年後、時には30年後に賞が与えられる場合もあるようです。
私はノーベル賞発表の時期になると、『今年こそ村上春樹は受賞するだろうか』と毎年気になってしまいます。先日の櫻井のブログにも村上春樹は登場しておりましたが、私自身も大の村上春樹ファンです。もう何度読み返したかわからない程好きな作品は、『風の歌を聴け』『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』『羊をめぐる冒険』です。これらを読んでいる時、最高にリラックスする事ができます。
さて、私は彼がノーベル賞を受賞するかどうかというよりも、もし受賞したならその際にどのようなコメントを残すか、ということには非常に関心があります。彼は過去に、ガザ地区への攻撃でイスラエル政府が非難されている中で行われたエルサレム賞の授賞式で「もしここに大きな壁があり、そこにぶつかって割れる卵があったとしたら、私は常に卵の側に立つ」と言い、個人を『卵』、社会を『壁』にたとえて戦争を批判しました。
小説家は、物語というフィルターを通してメッセージを送る事を仕事としていますが、授賞式は物語を介さないある種レアな意見の発信の場でもあるのです。(授賞式の際に誰もがメッセージを残すわけではないので、村上春樹に限っての事ですが。)その際にどんな事を話すのか、大注目しています。
彼は将来必ず受賞すると思うので、気長にその日を待ちたいと思います。