ビューティー補正
今回は制作の竹内がお届けいたします。
最近のデジカメってすごいですよ。
先日、新しくコンパクトデジカメを購入しました。5年ほど前に購入したコンパクトデジカメの画素数が「iphone」よりも低くなり、持っている意味が無くなってしまったからです。
しかし、最近のデジカメはすごい機能が搭載されています。中でも驚きは「ビューティー機能」。人の目、口、顎ラインなどを、撮影後自動で修正できるんです。
なんとも面白い機能で、小学6年の娘の顔を撮影し修正をかけるとすっかり大人の顔に変ってしまいます。
実物と写真を見比べながら、将来嫁にいけるか心配にもなりました。実物も簡単に補正できればいいのに。
この補正機能は、もともと「プリクラ」から始まりガラパゴス的に進化した、日本だけの機能ではないでしょうか?
プリクラと言えば今から18年ほど前に誕生し、女子中高生を筆頭に一世を風靡したものです。プリクラが誕生する前は、自分で自分の顔を撮影するなんて事は、駅の隅にある寂れた証明写真撮影ボックスでパスポートや免許証、履歴書のための写真を撮る場合以外にありませんでした。
しかしプリクラが誕生したことにより、自分撮りをするという全く新しい市場を築きあげたのですからすごいものです。隠れた市場がまだまだあるのですね。
プリクラは写真のフレームにイラストが入ったものから始まり、年々進化を続け、今では顔の補正を自分達で出来るまでになりました。
若い子は自分の顔を補正するのことにも慣れ、最近の履歴書用写真は写真館で顔の一部を修正するのが当たり前の時代らしいです。わが社の芳野(28歳モヤシ系男子)もパスポート用の写真を写真館で撮影した時に「お肌つるっと加工しますか?」と聞かれ、芳野は「いえ、結構です」と答えたのですが、写真館のご主人に「いま皆さんやってますよ?やられたらいかがですか?」と半ば強要され、加工したそうです。その甲斐あり、色白の芳野がいっそうツヤッとなってパスポートの裏表紙をかざっています。
我が家のデジカメの話に戻りますが、そんな機能を利用して妻をきれいに撮ってやろうと考え、妻の顔を撮影しました。後ろでは双子の娘たちが小さく写りこみ、ピースサインをカメラに向けていました。
撮影後、ビューティーモードで補正を始めると、妻の顔は修正されず、後ろに小さく写りこんだ娘たちの顔が補正されました。
妻に「お前の顔、カメラに顔って認識されていないぞ!」
その言葉が発端で、しばらく、私の晩酌の肴が「塩こぶ」だけになったのでした。