Appleの天才デザイナー
今回はシステムの長谷川がネット上の最新ニュースや話題について
お届けします。
以前に私が尊敬してやまないAppleの天才的エンジニア「スティーブ・ウォズニアック」の話をしました。(その話はこちら)今回はそのウォズニアックと共に「スティーブ・ジョブズ」の側近と呼ばれ、Appleの代表的な製品のほぼすべてのデザインを担当した最高デザイン責任者(CDO)「ジョナサン・アイブ」が年内にAppleを退社するというニュースについて書きたいと思います。
まずは、ご存知ない方のために「ジョナサン・アイブ」がどんな人なのかを簡単に紹介します。
ロンドン出身のジョナサン・アイブは1992年にAppleに入社します。しかし、当時ジョブズはAppleにはいませんでした。1985年に取締役達と対立して辞めていたからです。1996年に業績不振だったAppleにジョブズが復帰すると、ジョナサン・アイブはジョブズと共にデザインチームを率いて現在のAppleらしさに繋がるデザインをいくつも手掛けてきました。
1998年に、半透明なデザインで当時爆発的に売れた『iMac』
2001年に、音楽プレーヤーとして画期的『iPod』
2007年に、電話を次世代に進化させた『iPhone』
2008年に、アルミを削り出した極薄ボディの『MacBook Air』
2010年に、コンピューターを持ち歩くという発想の『iPad』
などなどです。
2006年にはこうした数々の功績が評価され、大英帝国勲章も受勲しています。
現在のApple WatchやiPhone Xなどもジョナサン・アイブによるデザインです。
そんなジョナサン・アイブは最後の仕事としてジョブズが最後に情熱を傾けていたApple本社の「Apple Park」を完成させてAppleを退社するそうです。もしかしたら、ジョブズがやりたかったことをこれで全部果たせたと思っているのかもしれません。
ジョナサン・アイブは過去数十年間を通じてアップルで最重要人物の1人であっただけに、Appleを退社するというニュースが世界に発信されただけで、Appleの株価が一時1%弱下落したそうです。その一方で、ジョナサン・アイブは新たにデザイン会社を立ち上げ、Appleは主要クライアントになると明言しています。
ジョナサン・アイブが新しく設立する会社名は「LoveFrom」とい名前です。
これは、スティーブ・ジョブズが常日ごろ仕事へのモチベーションについて、
「ひとりひとりのユーザーと実際に会ったり話すことはないとしても、人々に対する愛情と気遣いをもってものづくりに取り組むことを通じて、人類全体に対する感謝を表現することになる」
と言っていたことからつけたそうです。
このニュースを聞いて、改めて「スティーブ・ウォズニアック」や「ジョナサン・アイブ」など、この世界を変えていこうと実際にしていた人たちがいたことをすごいと思いましたし、その人たちをまとめて、世界的なAppleという企業を作った「スティーブ・ジョブズ」もすごいと思いました。興味を持った方は、「ジョナサン・アイブ 偉大な製品を生み出すアップルの天才デザイナー」(2015年日経BP刊)という本も出版されていますので、読んでみてください。