夢の自動運転
こんにちは。
今回はシステム担当の長谷川がインターネットでの話題をお届けします。
SF映画などで、車が自動運転で目的地まで運んでくれるといった映像を
ご覧になったことがあると思います。
また、最近では自動運転に関するCMが巷に流れ始めています。
利用者が目的地を告げるだけで、車が勝手に渋滞情報などを考慮して最短ルートを選択し、
交通事故を回避してくれて、快適に目的地まで連れて行ってくれる。
そんな夢のような話がすぐそこまで来ているという話題です。
自動運転技術となるとトヨタ・日産・本田・BMW・GM・ベンツ・ボルボ・アウディなど
名だたる自動車メーカーがしのぎを削って開発競争を行っているのですが、
実は政府も大きく関わっていることはあまり知られていないのではないでしょうか?
実は政府は、2015年6月に「官民 ITS 構想・ロードマップ 2015 ~世界一安全で円滑な道路交通社会構築に向けた自動走行システムと交通データ利活用に係る戦略~」という指針が発表されているのです。
その指針の中には、自動運転システムとして下記のように分類分けされています。
・レベル1(単独型)
一定の速度で走行したり(クルーズコントロール)、前方を走る車との距離が縮まったら自動的に
ブレーキをかけたりするなどの、「運転を支援する機能」の搭載。
自動ブレーキシステムや自動パーキングシステムなどがこれで、既に実用化されています。
・レベル2(システムの複合化)
車載システムが、ハンドル操作や加速などを行う機能を搭載。
道路の交通状況などを解析して、車線変更、追い越しなどを自動的に行う。
レベル2では、あくまでも運転の中心は人間のドライバーであって、
車載システムの仕事はドライバーを 補助するもの。
・レベル3(システムの高度化)
人間と自動車の立場が逆転し、運転の主体が車載システムに移ります。
通常の発車、加速、車線変更、ブレーキ、駐車などの操作は、
ドライバーではなく車載システムが 自律的に行い、
ドライバーである人間は、緊急時の対応のみを行います。
・レベル4(完全自動走行)
人間による操作がまったく不要になります。
発車、加速、車線変更、ブレーキ、駐車はもちろん、非常時の対応も車載システムが行います。
現在、政府が目指しているのが、2020年の東京オリンピックでレベル4を実用化するために、
技術はもちろんのこと、自動運転車が事故やトラブルを起こした場合のドライバー責任や
保険の適用範囲など法的整備を急速に進めているのです。
政府も自動運転車の普及に積極的で、内閣府は27年、神奈川県などを国家戦略特区に指定し、
無人タクシーの実証実験を実施すると発表しています。
小泉進次郎内閣府政務官は「日本を世界初の完全自動走行社会にしたい」と強調しているそうです。
現在の段階では、レベル4に一番近いのは、名だたる自動車メーカーではなく、
グーグルの自動運転車だということもすごいことだと思います。
計150万マイル(約240万km)の公道実走試験を行うなど、
米Googleは米国で積極的な自動運転開発を行っています。
このグーグル自動運転実験車にはハンドル・アクセルはもちろんのこと、
ブレーキさえもついていないそうです。
この自動運転技術が実用化されれば、目的地までのルートを算出する機能を
クラウドで一元的に運用されて、エリア全体での交通状況を予測しながら、
ひとつの道路(ルート)に集中しないように
「この車はAルート、この車はBルート、この車はCルート」と
分散させることができるようになり、交通渋滞がなくなります。
また、渋滞が減れば燃費も向上させることができて、
ガソリンなどの資源節約にもつながるでしょう。
それから、高齢者運転による道路の逆走やアクセルとブレーキの間違いなどの
交通事故を減少することができ、高齢者の足としても有効に活用できると思います。
さらに、カーシェアリングがますます普及することが予想されます。
今、私たちが自動車を所有するのは、「使いたいときにすぐに使える」という利便性が大きいです。
しかし、自動運転が進めば、「カーシェアリングで予約した自動車が、
指定した時刻に自宅の前で待っていてくれる」という社会になるかもしれません。
私個人的には車大好き人間だし、運転することも大好きなのですが、
目の前に広がっている夢のようなテクノロジーが
私たちの生活の利便性をどのように高めていくか、期待を持って注目していきたいと思います。