2023年4月Vol.121 サクッと小噺
※小噺は過去分を随時アップしております。内容に時差がある場合もありますが、是非ご覧ください。
こんにちは、サクです。つい先日、息子が3才になりました。本人はまだ分かっていなくて、なにか褒められると「にちゃい(2才)だから(できる)」と得意気に指を2本たて、なにか叱られても「にちゃい(2才)だから(仕方ない)」と開き直っています。
一般的にイヤイヤ期は1才半頃に始まり、2才でピークを迎え、3〜4才で落ち着くらしいですが、うちの子は言葉を話し始めるのが遅かったせいか、イヤイヤ期らしい言動は2才半から始まりました。開始が遅かったので、終了も遅いかもしれません。まぁそれも仕方ない。
イヤイヤ〜はその時は疲れますが、あとから振り返ると笑えます。
今月はそんな一例の小噺を。
仕事を終え、保育園へお迎えに行き、息子を連れて帰宅してから就寝までは慌ただしいです。保育園グッズ(着替えだの手拭きだのやたら沢山ある)を明日用の新しい物に入れ替えて、保育園の連絡帳をチェックし、洗濯物を取り込んでたたみ、夕飯を作って、息子に食べさせ、息子のおしゃべりに相槌をうち、一緒にお風呂に入り、パジャマに着替えさせ、歯磨きをして、絵本を読んで寝かしつける・・・スムーズに進んでも息つく間もありませんが、息子がぐずるとどんどん時間が押していきます。2〜3才になると力も強いので、無理やり押さえつけて進める事もできません。
私:(玄関をあけて)ただいま〜。さぁ手を洗おう。
子:イヤッ。アムアムする(ご飯食べる)
私:手を洗ったら、すぐご飯です。
子:イヤッ。今アムアムする!
私:コロナ第一次緊急事態宣言中に産まれておいて、手を洗わないなんて選択肢
はない。
子:イヤ〜ッ!!!(泣き叫びながら私の腰にまとわりつく。1時間経過。)
泣き叫んで1時間。諦めたのか、気が済んだのか、ようやく手を洗ってご飯が始まります。今夜はカレーです。豚肉と人参と玉ねぎとじゃがいも…1番普通のカレーです。
子:ぶたカレーイヤ、えびカレーイイ(豚カレーいらない、海老カレーが食べたい)
私:わかった、来週は海老カレーにするね。
子:イヤ〜ッ!!!(豚カレーのお皿を投げ飛ばし、テーブルの上に立ち上がり、地団
駄ふんで怒る)
ご飯を作ってもらって感謝しないどころか、海老カレーが良かったと怒るなんて、これが息子じゃなくて夫だったら離婚だわ…と思いながら、息子がテーブルから落ちないようにだけ目を配りつつ、一人黙々とカレーを食べる私。息子の言い分にも耳を傾けてあげたいが、まずは自分のご飯です。私にはこのあとも育児家事が待っているし、明日も出社せねばなりません。自分の栄養補給は最優先です。泣く息子にむかってウンウンと頷きながら、チクチク針を進める時計に目をやりながら、私はカレーを食べつつ内心で考えます。
「最悪、息子はカレーを食べなくてもいいしお風呂に入らなくてもいい。一食抜いたって死にはしない。でも空腹だと寝つけないから、最後の手段はバナナ食べさせて寝かせよう。歯磨きだけはなんとかしたいが…。」しかし、30分怒っていた息子は、お腹が空いたのか、気が済んだのか、突然自分の椅子に座ってカレーを食べ始めました。そして第一声は「うまっ!」彼はあっという間にカレーをたいらげ、更に2杯もおかわりしました。
子:ぶたカレーうまっ。もっと(食べたい)。
私:30分も泣いてたのにこの切り替わり。お母さん引いちゃう。
食事のあとはゴキゲンで、一緒にお風呂に入って、一緒に布団に入りました。彼のイヤイヤで90分ロスしたため、就寝前に読む絵本の冊数がいつもより少ないです。
子:なんで2?(なんで2冊しか読まないの?)
私:キミが1時間半も浪費したからだよ。
子:へぇ〜。ママぎゅってしてねる〜(僕とママで抱き合って寝ましょう)
先程の自分の狼藉を思えばこんな事は言えないでしょうに、この切り替え力は2才児の長所です。大人だったら、いや5才くらい知能が発達したら?、シコリが残ってその日の夜にこんな事は言えないでしょう。日々大変なイヤイヤ期ですが、赤ちゃんの時よりはラクだな、と個人的には感じます。イヤイヤ坊主の主張はどんなに理不尽でも、一応彼なりの自我があって、泣く理由が分かります(たまに分からない時もあるけど)。なんで泣いているのか分からない赤子の世話に比べればだいぶラクです。これから、3才としての息子の成長も大変楽しみです。