サクのサクッと小噺
STAFF BLOG

2018年9月Vol.75 サクッと小噺 2019年11月28日

※小噺は過去分を随時アップしております。内容に時差がある場合もありますが、是非ご覧ください。

こんにちは、今年の目標を達成して意気揚々のサクです。
※スタッフの名前がニックネームに変わりました。

今年の目標、それは・・・ “北アルプス縦走を経ての槍ヶ岳(やりがたけ)登頂”です!!

 

私は3年前に登山をはじめて、昨年は北アルプス入門の山と言われる燕岳に登りました。燕岳の山頂からは北アルプスの山脈が見渡せて、はるか遠くにひときわ目立つ鋭利な山が・・・それが槍ヶ岳でした。視線が槍ヶ岳をとらえた瞬間、背筋がゾクッとして、胸がキュンッとしました(恋に落ちる瞬間に似ていた)。「遠いけど、山脈は繋がっているのだから、歩き続ければ槍ヶ岳に着くのだ」と思いました。

さて、その時から、私はひそかに槍ヶ岳への準備を始めました。平日はランニングや山関係の読書、週末は必要以上に重いザックを背負っての日帰り登山(日帰り登山の装備なら7kg程度ですが、縦走トレーニングのために12kgを背負う)。だいぶ下半身が太くなりました。

 

そして1年後。「今の私なら、燕岳から槍ヶ岳まで歩ける」自信をつけて、イザ決行。真っ青な空の下、両わきが切り立った稜線の上を、テクテク歩いていきます。”空を歩いているよう”と言う人もいますが、私は”地球の塀の上を歩いているみたい”と思いました。遠くに小さく見える槍ヶ岳が、だんだん大きくなっていきます。

槍ヶ岳が近くなると、道は険しくなっていきます。崖をはって岩場をよじ登って、もう”地球の塀の上を・・・”なんてポエムをつづる余裕はありません。落ちたら死んじゃうかもしれない。両手両足のうち3点は固定させて、残り1点だけを動かして、少しずつ上へ進みます(この動きを三点支持という)。疲れたとか怖いとか嘆く余裕もありません。”三点支持”だけに意識を集中させて、黙々と登ります。

そして、ついに槍ヶ岳のてっぺんに立ちました。ぐるっと360°の山・山・山! 自分が歩いてきた稜線が一望できます。そして・・・今まで槍ヶ岳に隠れて見えなかった、北西側の山々も姿を現しました(双六岳や黒部五郎岳など)。「そんなぁ!」と思いました。だって、ここまで来れば達成感で満たされると思っていたのに(満たされたけど)、いきなり北西の絶景も見せつけられたので、「あっちも行きたい」という新しい欲望も生まれてしまったんです。もっと知りたい、もっと奥まで行きたい・・・。

これじゃ本当に恋です。まいった。

来年は槍ヶ岳の北西を歩きたいと思います。

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2018年8月Vol.74 サクッと小噺 2019年07月30日

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こんにちは、ここ1年で体重が2kg減ったサクライです。
これだけ聞くとめでたい事のように聞こえますが、なんでもかんでも減ればイイってもんではありません。問題は「何が2kg減ったのか」です。

1年前、自宅の体組成計がどーにも信用できなかったので(数値が異常に良い)、外のちゃんとした施設で体組成を調べてもらいました。筋肉量や脂肪量が部位別にわかるんです。その時にインストラクターさんからいただいたアドバイスが、「おねえさん自転車やってるね?脂肪は、腹部は多くて手足は少ない。筋肉は、脚は多くてそれ以外は並。典型的な自転車体型」&「バランス良く脂肪を減らして、バランス良く筋肉をつけるためには、ランニングと筋トレがおすすめ」でした。

そこで私は、自転車にあてる時間を減らして、1年間ランニングと筋トレに励んだんです。週2で5km、たまには20km走って、週2回は筋トレしてプロテイン飲んで・・・。持ち上げるダンベルは徐々に重くなり、体は全体的に太くなり、体重は落ちていきました。「体型は太くなってるのに体重は落ちてるなんて、よっぽど筋肉ついて、よっぽど脂肪が減っているに違いない!」と私はとても喜んでいました。

ところが・・・つい先日、同じ施設に自信満々で体組成を調べに行ったところ、愕然とする事実が判明。脂肪量は変わらず、筋肉が2kg減っていたんです。つまり、体重で減った2kgは、すべて筋肉が減った分ということです。

 

サクライ:サ、インストラクター:イ

サ 「そんなハズは無い!だって持てるダンベルは重くなったのに。」
イ 「瞬発力の筋肉はついた。でも自転車を控えたから、
                    持久力の筋肉が減っちゃったね。」
サ 「そんなハズは無い!だってランニングしてたのに。」
イ 「自転車とランニング、どっちが頑張ってた?
                      どっちが体を追いこんでた?どっちが負荷かけてた?」
サ 「う・・・(間違いなく自転車)。」
イ 「自転車の方が頑張っていたという事が、数値に表れている。
   筋トレとランニングの負荷を足しても、
   自転車で頑張ってた負荷に比べて、筋肉2kgほど足りなかった。
   1kg以内は誤差かもしれないが、2kgは明確な変化だ。」

 

あぁ、私の1年は何だったのー?!測定から帰った直後、ショックのあまり、”まるごとバナナ”を2本も食べてしまいました(体に対して最悪の反発)。でも冷静になってみると、自転車の方が体を追い込んでいた事は認めざるをえません。だって自転車は一日中こいでいたけど、筋トレとランニングはせいぜい1~2時間でしたから・・・。

 

 

仕事や恋愛に比べて、筋肉は単純でわかりやすいーと思っていたけど、そうでも無いようです。私は順調に筋肉を増やしている気でいて、実際は減らしていたんだから。自転車とランニングと筋トレをどのくらいの割合でやったらいいのか、まだわからないけど、とにもかくにも1年後のリベンジに燃えるサクライでした。

 

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2018年7月Vol.73 ちょこっと小噺 2019年07月02日

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こんにちは、紙コップ担当の趙航です。今月は、サクライの「サクッと小噺」のかわりに、私の「ちょこっと小噺」をお送りします。

 

2018年3月、私が大好きな物理学者スティーブン・ホーキング博士が亡くなられました。東京での大学時代、台風で電車が止まった夜など、図書館でホーキング博士の本を読んでいたことを思い出します。尊敬と追悼の想いをこめて、今月はホーキング博士について書きたいと思います。

 

「車椅子の物理学者」としても知られているホーキング博士。21歳の時に「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」と診断されました。ALSは、全身の筋肉がだんだん思うように動かせなくなる病気です。彼が最後に自分の意思で動かせたのは、顔の一部の筋肉だけでした。それでもホーキング博士は、偉大なる頭脳と、顔の一部の筋肉と、パソコン付スーパー万能車椅子を使って、さまざまな研究を行いました。

 

ホーキング博士は相対性理論などとても難しい研究をしていましたが、それと同時に、アメリカの人気ドラマに出たり、メディアに出て宇宙に関する持論を述べたりもしていました。一般の人でも理解できるような物理の本も書きました。「物理学は難しくてつまらない」と思っていた多くの人が、ホーキング博士のおかげで、『ブラックホール』のような専門用語を知るようになったのです。私もその中の一人です。最先端の物理学者である一方で、彼の教育への貢献も大きかったと思います。

 

ホーキング博士の数々の研究の中で、私が一番好きなのは「ホーキング放射」です。相対性理論によると、質量の大きい物体の周りには空間のゆがみが生じます。私たちの体重くらいでは大してゆがみませんが、ブラックホールは極端に質量が大きいため、周りの空間は渦のような形に変化して、その空間のものがどんどんブラックホールに吸い込まれていきます。しかし、「吸い込むだけ」と長年考えられていたブラックホールですが、ホーキング博士は、ブラックホールは吸い込むと同時に、質量やエネルギーを外に放出もしていることを証明しました。すると質量が減るので、ブラックホールは吸い込む力が少しずつ減り、最後は消えてしまいます。それが「ホーキング放射」です。

 

 

ホーキング博士はこの研究を通じて、「相対性理論」と「量子力学」を結びつけました。相対性理論は、宇宙のような大きいものについての理論、量子力学は、原子のような小さいものについての理論であって、ずっとこの二つは相容れないと考えられてきました。しかし、ホーキング博士はこれらの理論を結びつけました。「りんごが地面に落ちるような小さいスケールのことも、地球が太陽の周りを回るような大きいスケールのことも、両方とも万有引力で説明できる」と証明したニュートンのように、ホーキング博士もまた、究極に大きいものと小さいものの共通点を教えてくれたのです。

 

相容れないと考えられてきた事を、同じ理論で説明できちゃうホーキング博士のカッコ良さ。相容れないように見える事でも、実は共通点をもっている、この宇宙の美しさ。カッコ良さと美しさにシビれてしまいます♥ホーキング博士、本当にありがとうございました!ご冥福をお祈りします。

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2018年6月Vol.72 サクッと小噺 2019年06月13日

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こんにちは、サクライです。
先日はじめて松本城に行ってきました。
そこで地元のおじいちゃんおばあちゃんがボランティアガイドをされていたので案内を頼んだら・・・まぁ~、面白い!!!なんとなくお城を見るのと、理屈がわかって見るのとでは、全っ然ちがいますね。そこで今月の小噺では、おじいちゃんから聞いた面白ネタをお話ししたいと思います。

 

 

 

【黒い城・白い城】
全体的に黒い城、白い城、があるのをご存知ですか?この色から築城時期が推定できるそうです。黒なら織田/豊臣が強かった時代、白なら徳川が強かった時代。理由は、建築技術と社会情勢の変化だとか。

 

 

規則で定められていた訳ではないし、織田よりも昔に築城された城もあるし、修理を繰り返した城も多いので、ゼッタイとは言いきれません。でも、色から予想はつくんですって!

 

【石垣】
石垣は城の土台であり防御の基本です。だから石垣をもっと強固に!という熱意が生み出したのが[算木積み]です。算木積みとは、長方形に加工した石を、長い方と短い方を交互に重ねる積み方をいいます。石垣は角の部分が崩れやすいため、算木積みにして強度を増しているのです。

 

 

【戦う仕掛け】
壁色で心理の駆け引き、石垣で防衛、それでも敵が攻めてきたら、戦うしかありません。
お城には戦うための仕掛けが施されています。まず、下方にパカッと開く[石落とし]。名前のとおり石を落としたり、熱湯や汚物を落としたりしていたそうです。また、壁にあいた小さな穴は[狭間]といって、そこから鉄砲や弓で狙います。そんな狭間の数から、[兵士の人数]や[戦いの本気度]が推測できます。
戦国の世なら「いつ攻められてもおかしくない」と思って築城しますし、平和な世なら「攻められる事なんてないよ~」と思って築城しますもんね。戦国時代に作られた松本城の狭間数は115で、これは江戸時代のお城に比べて、ずいぶん多いそうですよ。

 

 

理屈がわかれば感動もひとしお。お城を見る機会があれば、
ちょっと気にして見てください。

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2018年5月Vol.71 サクッと小噺 2018年12月21日

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こんにちは、
最近“よごれたご飯”の美味しさを知ってしまったサクライです。

“よごれたご飯”は私の造語です。定義は、本来は汚れていなかったけど、食べる過程で、うっかり、汚れてしまった、茶碗に盛られた白米を指します。

たとえば豚の生姜焼き定食。この定食は何がスバラシイって、豚肉を茶碗に置いて、その肉で軽く米を巻いて食べられるところだと思うのですが、その過程でうっかり白米が汚れます。タレがつくからです。

このタレで汚れたご飯が美味い!!!

そりゃそうです。醤油、砂糖、みりん、酒、生姜が絶妙に絡み合ったタレですから、美味しくない訳がない!! このタレだけでご飯一膳いけます。“タレだけで一膳”は誇張ではなく、言葉通りの事実です。豚の生姜焼き定食を完食しても、お皿にタレが残っていますよね?このタレで一膳いくために、私はご飯をおかわりしてしまうのです。(太るなぁ…)

 

たとえば焼肉。私も20代の頃はカルビが大好きだったのですが、最近はカルビの脂で胸やけするようになって、嗜好はタンやホルモンに移っていました。カルビをガツガツ食べる年下の旦那を羨ましく眺めながら…。

しかし、汚れたご飯に目覚めたことで、私はカルビ復帰できたのです!カルビだけで食べると脂がキツくても、カルビとご飯を一緒に食べると、カルビの脂が中和されます。カルビの脂が米に沁み込んで、米はますます甘くなります。

うーん、これはたまらん!!!

 

そんなわけで、最近のマイブームは「いかにご飯を汚すか」です。美容と健康の観点からは推奨されない食べ物だと思いますが、抗いがたい魅力があります。さぁーて、今日は何でご飯を汚そうかな~♪

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2018年4月Vol.70 サクッと小噺 2018年11月21日

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こんにちは、サクライです。この歌は小学校で歌いましたよねぇ。 八十八夜とは立春から数えて八十八日目を指し、春から夏に移る節目だそうです(だいたい毎年ゴールデンウィーク中に当たります)。この時期に摘む茶葉は、一冬を越えて蓄えられた養分がたっぷりで、味も栄養も極上!!!

さて、このたびサクライは「キシリ抹茶ソイラテ」を作ったのですが、これは静岡のお茶屋さんと一緒に開発しました。このお茶屋さんを訪問するために静岡に出張した時に、面白い発見がいろいろあったので、今月はその話をしたいと思います。

茶畑には扇風機がいっぱい!
ずらっと整列した茶畑はそれはそれは美しいのですが、その中に、背高のっぽの扇風機がたくさん点在しています。電柱のてっぺんにファンがついているような見た目です。

これは「防霜ファン」というそうです。茶葉に霜がおりると傷んでしまいます。霜がおりるような寒い時は、地表の空気は冷たくて、地上5~6mくらいの空気は温かいそうです。そこで地上5~6mにある温かい空気を、ファンをまわして地表に送って、茶葉の凍害を防いでいるという事でした。なんて賢い装置でしょう!防霜剤のような薬を使っていないところが良い。理系赤点の私でも分かるシンプルさが良い。茶畑の上空でくるくる回る風情も良い。イイなぁ、防霜ファン。

 

茶の新芽の天婦羅が美味しい!
お茶屋さんがランチに連れて行ってくれた和食屋さんで、茶の新芽の天婦羅がでました。茶処ではポピュラーな天婦羅だそうです。味はほろ苦くて(ふきのとうの天婦羅をイメージすると近いかも)、鼻からスッとお茶の香りが抜けます。とても美味しい、大人の天婦羅です。私達が普段見ている茶葉(蒸したり揉んだり発酵させた茶葉)ではダメで、摘んだばかりの茶葉で作ります。コレ、蕎麦屋さんなんかで出したらウケると思うんだけどなぁ。他県にも進出してくれないかなぁ。

ハンバーグ屋さんでもお茶オシ!
これは出張ではなく遊びで静岡に行った時の事です。静岡県内だけで展開する“さわやか”というハンバーグチェーンがテーブルに敷いていたランチョンマットに「お茶のおかげで静岡県民は健康寿命が長い」という記事が書かれていました。ハンバーグ店なのにお茶の話…(笑)。静岡の方々はお茶に誇りを持っているんだなぁと、改めて思いました。
ハンバーグもすごく美味しかったですけどね。

 

そろそろスーパーにも新茶が並びます。
夏の訪れを感じながら、
一冬越えた茶葉の旨味をしみじみ味わってみてはいかがでしょうか。

 

キシリ抹茶ソイラテはこちらからお求めいただけます。

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2018年3月Vol.69 ちょこっと小噺 2018年11月09日

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こんにちは、紙コップ担当の趙航(ちょうこう)です。今月は、サクライの「サクッと小噺」の代わりに、私の「ちょこっと小噺」をお送りします。

 

私はサクライの小噺が大好きで、サクライから「代わりに小噺書いてごらん」と言われてとても緊張しています。「サクッと小噺」を楽しみにして封筒を開けた皆さま、私も頑張って書きましたので、どうか今回はこれで辛抱してください。来月はサクライの小噺になりますので、ご安心ください。

私は中国人で中国生まれです。大学から日本に留学するまではずっと中国で過ごしました。日本に来てからよく中華料理について聞かれるのですが、実は「中華料理」と言ってもいろんな地域のいろんな種類があります。「和食」と言っても地域によって特色があるのと同じです。

 

私の実家は中国東北地方にあり、小籠包やふかひれスープや北京ダックは食べたことがあります。でもエビチリや杏仁豆腐や天津飯は食べたことがありませんでした。旅行で北京を訪れた時に屋台で初めて杏仁豆腐を食べましたが、そのあと来日してから食べた日本の杏仁豆腐の方がずっと濃厚で好きな味でした。

 

そんな感じで、中華料理の知識は偏っている私ですが…これだけはお伝えしたいことがあります!
中国の東北地方の1億2000万人を代表して、いや、中国北部の5億2000万人を代表して言いたいです。

「餃子とラーメン」「餃子と白米」を一緒に食べるのは考えられません!

中国人の感覚では、お米と小麦粉は主食で、野菜や肉や魚はおかずです。餃子の場合だと、皮は主食、中の具はおかずです。主食とおかずが絶妙のバランスで融合していて、本当に天才的な発明なのです。この2つの要素(皮と具)だけで主食とおかずが十分完結しているので、そこにラーメンやお米が入る隙はありません。

実際に私は餃子だけで満足できるので、お米を口に入れるタイミングがよくわかりません。まるで、おしどり夫婦に無理やり三角関係を作ろうと割り込むような…心苦しい気持ちになります。餃子を食べた後に頑張ってお米を食べようとしても、お米の相手が誰もいないので今度はおかず探しに困ります。

どうしても餃子と何かを食べるなら、スープや他のおかずと(頑張って)一緒に食べて(あげて)もいいです。おかずが一品増えるのは構いませんが、主食が増えるのは考えられない、という感覚なのです。
「お米とスパゲッティ」が変な組み合わせ…という感覚に似ています。

餃子が大好きな私ですが、ちなみに一番おいしい食べ方はやはり熱湯でゆでた水餃子だと思います。日本人の友達に「焼き魚も煮魚も美味しいが、刺身が一番!」と言われて半信半疑だった私が、来日して初めてお寿司を食べて「これは魚の別世界だ!」と感動したのに匹敵すると思います。皆さまぜひ水餃子を試してみてください。焼き餃子が5個で限界の方なら、水餃子は10個いや15個はペロッといけます。水餃子を食べているうちは、他の料理がまったく欲しくなくなるはずですよ。

あぁ餃子の話になるとよだれが止まりません~今夜は餃子にしようかなぁ♪

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2018年2月Vol.68 サクッと小噺 2018年08月16日

※小噺は過去分を随時アップしております。内容に時差がある場合もありますが、是非ご覧ください。(今回は真夏に真冬のお話です)

 

こんにちは、サクライです。

寒さがツライですねぇ。
先日はあまりにも寒かったので、旦那をぎゅ~っと抱きしめて寝ました(ノロケじゃありません! 科学のような哲学のような話になるので、このまま聞いてください)。さて翌朝、いつもはまったく夢を見ない(もしくは見ても何も覚えていない)旦那が言ったんです。

「変な夢みた…。古いマフラーを誰かにプレゼントする夢。」

えぇっ、怖っ!

怖っ!と思った理由、ちょっと長いのですが説明します。
私は、福田寛之さんというNHKラジオの気象予報士が大好きで、毎朝ラジオを拝聴しています。ある朝、福田さんが「20年近く前に、当時好きだった女性のためにストールを買ったが渡せなかった。それが部屋の整理をしたら出てきた」と言いました。そこからラジオのアナウンサーと視聴者が盛り上がって、「そのストールを視聴者にプレゼントしてはどうか」という話になりました。

 

福田ファンとしては、ぜひ欲しいストールです。熱烈なお手紙を送ろうかしら?その日の夜、私はそんな事を考えながら眠りにつきました。そしたらその翌朝、旦那が「古いマフラーをプレゼントする夢を見た」と言うではありませんか。もちろん私は旦那に何も話していません。私は話してないのに、私の脳内にあったイメージが、旦那の夢に出現したのです。怖っ!ストールとマフラーという違いこそありますが、旦那はこの2つの区別がつかないので、この驚きが軽減されることはありません。

 

そんな体験から思ったのですが・・・私が考えている事は、私の脳内に確固として存在している訳ではないのかもしれません。私の脳で生まれた“何か”は、私の意志とは無関係に脳外に浮遊していって、他の誰かの脳に入り込むのかもしれません。逆に言えば、私が「自分で思いついた」と信じている事も、私が思いついたのではなく、他の誰かが思いついた事が、私の中に入り込んできたのかもしれません。

そう考えると、納得できる事がいろいろあります。身近な例だと、長時間一緒にいる相手とはだんだん似てきますよね(例:夫婦や友人)。相手が何かを言った時に、「私も今それ言おうと思ってた!」というような事も増えます。壮大な例だと、同分野の天才って、同時期・同地域から輩出される傾向がありますよね(例:日本史なら三英傑、世界史ならルネサンス)。身近な例にしろ壮大な例にしろ、図解のような事が起きている気がして仕方ありません。

 

・・・さて。この小噺は、どこまでがサクライの文章で、どこからが他人の文章なのでしょうか?私自身にも分からないのですが、今後ともお仕事の合間に読んでいただけると嬉しいです。

 

 

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2018年1月Vol.67 サクッと小噺 2018年07月13日

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こんにちは、サクライです。早いもので平昌五輪まであと半月ですね。特に楽しみなのは男子フィギュアスケート!そこで今月は、私が独断で選ぶ男子フィギュア演技BEST3を紹介します。

 

アレクセイ・ヤグディン 仮面の男 2002年 ソルトレイクシティ五輪

「これぞ金メダル」という演技を1つ挙げろと言われたら、迷わず「ヤグディンの仮面の男」と答えます。これは本当に凄かった。余裕の4回転、乱れぬスピン、軽快なステップ、ムンムンとあふれる男の魅力! 初めてTVで彼を見た時の衝撃は忘れません。私は中学生で、部活が始まる前に納豆ご飯を食べながら見ていました。彼がカッコよすぎて箸を持つ手も止まってしまい、4分半の演技が終わった後も夢見心地で立ち上がる事ができず、部活に遅刻しました。

 

エフゲニー・プルシェンコ ニジンスキーに捧ぐ 2004年 ロシア選手権

2002~2014年の4回の五輪に出場した絶対王者のプルシェンコ。そんな彼の頂点は、2004年のこのプログラムだったと思います。2015年に羽生選手が300点を越えて、あらためてプルシェンコを見ると、「点数では測れないものがある」と強く感じます。彼はもはや競技者ではなく芸術家です。これは大会ではなく舞台です。他の選手はライバルではなくプルシェンコの前座にすぎません(失礼)。彼は圧倒的です。次元が違います。さて、彼は演技もスゴイのですが、終わってからも常人ではありませんでした。これほどの演技ができたら、普通は感極まって泣きだしたり、膝をついてリンクにキスしたり、しばらくは演技の緊張感から抜け出せないものなんです。しかしプルシェンコは、音楽がやんだとたんに「はいおわりー。いえーい!」という軽い態度…。本当の天才ってこういう人を言うのかしらん。

 

羽生結弦 ロミオとジュリエット 2012年 世界選手権

羽生選手が初出場した世界選手権です。前半は完璧に舞っていたのですが、後半に何でもないところで転びます。当時シニアにあがったばかりで、長い演技時間に体力が追いつかないため疲労困憊して足がもつれたんです。しかし彼はすぐに立ちあがって連続ジャンプを華麗にきめます。「強い子だ、転倒してもまったく心が折れない」と思って見ていたのですが、途中で考えが変わりました。「もしかして羽生くん、転んだ事に気づいてない?」目がイッちゃって、何かが憑依しているように見えたからです。限界なんてとっくに超えています。こんな気迫は、ヤグディンやプルシェンコからも感じた事はありません。私は、理由もわからないまま、泣けてきました。羽生くん、アナタはその細い肩に、一体なにを背負っているの?

 

この後、彼が仙台の子だと知りました。あの大地震は彼の練習にも影を落とし、スケートを続ける事さえ難しかった事。全国のリンクをまわって、ショーに出演する事で練習の代わりにしていた事。その間にたくさんの人に助けられた事。…そうか、アナタはそんなに大きなものを背負っていたのか。そんなに大きなものに支えられていたのか。あの演技を見た時はそんな背景は知らなかったのに、涙が止まりませんでした。そういう演技は存在するんです。背景を知らない人にも、何かを訴えてくる演技が。

 

ヤグディンの仮面の男も、プルシェンコのニジンスキーも、羽生くんのロミジュリも、私はきっと一生忘れません。ヤグディンのおかげでフィギュアのファンになってから毎年いろいろ見てるけど、上記の3つは奇跡でした。動画検索すれば出てくると思うので良かったら見てみてください。本当にスゴイので。

 

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2017年12月Vol.66 サクッと小噺 2018年06月13日

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こんにちは、サクライです。気がつけばもう年の瀬ですね。早い…月日は走馬灯のように流れます。

あっ、走馬灯といえば!先日はじめて競馬場に行ってきました。私はパチンコも宝くじもやった事がないので、これが初めての賭け事です。ギャンブル☆デビューです。結果ですか? 1000円かけて、1920円ゲットしました。920円の勝ちです。ふふふ。

競馬のレースそのものは2分もありませんでしたが、レースの前が忙しかったです。まず、パドック(競争前の馬をぐるぐる歩かせて観客に見せる場所)で賭け馬の品定めをします。競馬に本気で挑む方々は、競馬新聞やプロの予想をもとにあらかじめ賭け馬を決めておいて、パドックでは本人(本馬?)を目で見て確認するだけのようですが、私はそんな事前情報を持っていません。パドックでイチから考えます。
   
 (ヒヒーンと嘶いて、後ろ足キックを繰り返す馬を見て―)
 元気はあるけど落ち着きが無い。レースでは空回りするだろう…。
 (舌をだらしなく垂らしながら、ずっと下を向いている馬を見て―)
 ダメだ、やる気ない。
 (真剣な目で、一定のリズムで歩く馬を見て―)
 良いかんじに集中している。太股とお尻の筋肉も申し分ない。
 キミいいねぇ!

パドックの前には電光掲示板があって、馬の名前・体重・オッズなどが光っています。オッズとは勝った場合の予想配当率です。オッズが2 . 50なら、100円賭けて当たれば250円です。オッズが200 . 88なら、100円賭けて当たれば20,088円です。オッズは、その馬に対する皆の期待値です(オッズが低いほど、賭けている人が多い)。自分のオッズが光る掲示板の前で品定めされる馬達も、なかなかシビアな人生です。

私は、まず本人(本馬?)の表情と身体から候補をしぼって、そのあとに掲示板を見てオッズがよっぽど高くなければ、その子に決めました。賭け方(1位を予想、3位以内を予想、1~3位を予想など)によって更に配当率が変わるのですが、私は1番かんたんな「3位以内」で賭けます。賭け馬と賭け方を塗りつぶしたマークシートで馬券が買えます。当たれば、この馬券が換金できるんです。

[パドックと掲示板で馬の品定め]→[馬券の購入]
→[レース観戦]→[うまくいけば換金]
上記を1レースごとに繰り返します。これが忙しい!!!パドックで頭つかって、馬券の購入に走って、レースで大声で応援して、換金なら喜びますから、頭と体と感情をフルに使います。

私は一賭け100円と決めていたのですが、100円で860円を当てた時に思ってしまいました。「1,000円賭けていれば8,600円になったんだなぁ…」アブナイアブナイ。このように賭け金が上がっていってしまうのでしょう。面白いからこそ、予算はキッチリ決めて挑まないとアブナイですね。

賭けも面白いですが、馬そのものを眺めるのも面白かったです。競走馬は綺麗なんです!毛並みも体つきも顔立ちも、牧場の馬とは全然ちがいます。人間にたとえると、一般人と芸能人くらい違いました。

さてさて、今年も与太話にお付き合いいただきありがとうございました。とり年の最後を馬で〆るなんて、なんだかマヌケですがお許しください。来年もどうぞよろしくお願いいたします。

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