この先P.D.R.はどこにどう向かうのか、事業継続のために何をすべきか。私はずっと考えています。新事業や新商材をどんどん見つけて組織急拡大? いえ、違います。最新・最先端な手法で大改革? それもしっくり来ません。今私がすべきことは結局ひとつなのかもしれません。今のP.D.R.の強みを活かしながら目の前の課題にとことん向き合っていく、ということです。

ちょっと気の利いた商品とサービスをちょうどいい価格でご提供すること。スキマに隠れたニーズを掴み商品化させること。通販なのに顔が見えるくらいのコミュニケーションで相手の心を掴むこと。そういうことに自然と取り組めるこの会社の風土。みんなが真剣に楽しく働き、年功序列ではなく実力に見合った仕事ができ、上司や仲間に恵まれているという風土です。これらの強みをもっと活かし、さらに未来に引き継いでいくための策を考えます。

一方で、目の前のあらゆることに課題を感じています。もっと緻密で多面的な顧客分析。適時・適品の提供。そのための開発・販促・物流など全てのプロセスに改善の余地があり、一つひとつ解決していかなければなりません。

軸となる強みを守り育てつつ、目の前の課題に対し最大限の取り組みを続けていく。遠い視点と近い視点、一部とP.D.R.全体、あらゆる角度で物事を捉えながら、その時その瞬間にきっとこれが一番いいと思えることを積み重ねていく。そうすれば、振り返った時に「良い道を歩んできた」と思える、そんな未来が実現できると思うのです。

父親が大洋研開（現ピーディーアール）を設立し、その数年後に私は生まれました。身体のほとんどがP.D.R.の売上でできているようなものです。小さな頃に遊んでもらったあの方は今でもお取引が続くメーカーの社長で、久しぶりにお会いすれば「大きくなったな」と声をかけてくださいます。お客様のためのサービス提供は大前提として、お取引先のためにこの会社を継続することも私にとって重要な使命。生産を委託し、共に開発し、利益を生み出す。循環させていくことが最大限の恩返しだと思って入社しました。

通販市場はこの30年で急激に成長しています。10年先にどこまで拡大しているのか、どんな変化が起こるかは誰も知り得ない。

歯科業界で言えば、虫歯が無くなるかもしれません。治療に必要な消耗材を売る我々にとってはピンチです。でも、世の中にとって良い事なら、喜んで受け入れたいと思うのです。その先にチャンスを見出せるか否かは私たち次第です。創業期を支えたメンバーは世のため人のためと働き、そのガッツと知恵を糧にお客様やお取引先との信頼関係を築いてきました。次世代も負けていられません。

私たちの意志に共感してくださった方、夢中に取り組める場所を探している方へ。力を込めて伝えたいのです。本気でアテにされて、本気で向き合って、もまれながら楽しみながら一緒にこの会社の未来を作っていきませんか? ときどき無茶振りもあるかもしれませんが。