2014年10月号Vol.28
こんにちは、櫻井です。社会人も4年目をむかえました。家賃も光熱費も食費も雑費もなにもかも自分で支払わなくちゃいけないけど、それでも気づいたら貯金が学生時代を上回っているので、「なるほど、社会人ってすごい」と思います。
自由な時間が減ったかわりに、経済的余裕は増えました。
コーヒーを飲みたくなった時に、ドトールよりもスタバに入るようになりました。
本が読みたくなった時に、図書館ではなく本屋に行くようになりました。
長距離移動の際、深夜バスではなく新幹線を使うようになりました。
両親や祖父母と外食したら、私がおごる事もできるようになりました。
しかし、最も「私ってお金持ち!!」とイイ気分になるのは、レンタルショップでCDを借りる時です。
子供の頃は、CDは必ず“当日返却”でした(レンタル料は当日返却なら250円、1週間なら320円)。
我が家からショップまでは自転車で30分、子供には少々遠い距離です。しかし子供のために車を出してくれるような両親ではないため、小学生の私は必死に自転車をこいで出かけていました。だいたいアルバムを4~5枚借ります。これを全て録音するのはけっこう時間がかかるんです(カセットテープに録音する時代は、普通にCDを再生するのと同じくらいの時間がかかりました)。そのため、レンタルショップに行く休日は早く起きて、シャコシャコ自転車をこいで午前中にCDを借りてきて、午後いっぱいかけて録音し、夕方またシャコシャコ自転車をこいで返しに行っていました。
まさに雨ニモマケズ 風ニモマケズ 雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ…。けっこう重労働です。あらかじめ「この日はC Dレンタルの日」と計画を立てておかないと遂行できないんです。だって当日返却だからっ!!
だって私お金ないからっ!!!
しかし最近の私は、CDを“1週間”借りるんです。いま住んでいるアパートからレンタルショップまでは徒歩5分の距離なのにも関わらず、「だって今日中に戻ってくるなんて面倒くさいしぃ~」と1週間借りるんです。
あらかじめ「この日はC Dレンタルの日」と決めていないのに、仕事帰りにフッと借りたりするんです。
仕事帰りってことは夜ですよ!夜に借りるって事は、当日返却を狙っていないって事です。なんて贅沢な!
しかも借りてきたCDを、その日のうちに聴かなかったりするんです。
あぁバチが当たりそうなくらい贅沢!! 私ってばブルジョワ?!
そんなわけで、ショップで「ご利用期間はどうされますか?」「1週間で」と答える時、私は経済的な優越感に浸っていたのですが、調子にのっていたら、先日レンタル期間が過ぎてしまいました。1週間で320円だったCDが、1日遅れたら追加300円です。これはお金持ちではない……ただのバカです。
当日返却をしていた頃ならゼッタイしなかった失態に、猛烈な自己嫌悪。
汗水たらして当日返却していた人間が、余裕ができたら1週間の期限も守れなくなるんだから、人間ってダメですねー。