2022年10月Vol.115 サクッと小噺

※小噺は過去分を随時アップしております。内容に時差がある場合もありますが、是非ご覧ください。

こんにちは、サクです。いま息子は2才6ヶ月、いわゆる「イヤイヤ期」や「魔の2才児」と呼ばれる年齢真っ盛りを過ごしています。毎日なんらかの「イヤイヤ」がありますが、彼は言語発達が遅めでまだ6単語しか発語できないので、イヤイヤの理由を説明することはできません。
ただ、自分で発音はできないけど聞けば分かる単語は多いらしく、「私:お腹すいたの?→彼:ううん」、「私:お外行きたいの?→彼:うん」というように、彼の要望を予想しながらの会話は可能です。
息子の気持ちや泣く理由がわかると、「2才なりに考えているんだな」と面白いです。2才児の主張は、身勝手すぎる事もあれば、健気な事もあります。

まずは身勝手な例から。就寝前の息子がブロックで遊んでいました。歯磨きに誘うと寄って来る日と来ない日があって、この日は後者でした。こういう時は10分待ちますが、それでも歯磨きを拒む日は羽交い締めにしてムリヤリ磨きます。ムリヤリ磨いたあと、私が風呂掃除などを済ませて戻ってきたら、息子が床に突っ伏して号泣していました。盛大な泣きっぷりに「口腔を傷つけたかな」と焦って確認しましたが、そんな事もなさそうです。
私:お口痛いの? → 彼:ううん
私:ムリヤリ歯を磨かれたから泣いてるの? → 彼:うん
私:誰に磨かれたの? → 彼:マーマー!
私:遊んでたのに、ママに歯を磨かれたから泣いてるの? → 彼:うん
私:誰のせいで泣いてるの? → 彼:マーマー!
息子は私に向かって「僕はブロックがしたかったのに、ママがムリヤリ歯を磨いた」と訴えてきます。
2才児の怒りとはなんと理不尽なものでしょうか。
理不尽だけど、彼なりに理由はあるのが、なんとも面白いです。

次に健気な例です。ある日、ウインナーを6本茹でたときの事。息子はキッチンからテーブルまでお皿を運んでくれました。お皿をテーブルに置いて、自分の椅子によじ登って、キラキラした目でウインナーにかぶりつこうとした瞬間、彼は私に言われたのです。
「1人2本ね」と(夫、私、息子、各2本ずつ)。そこで彼の動きは止まりました。両手にウインナーを1本ずつ握りしめたまま、お皿に残った4本のウインナーを見つめて、徐々に顔が曇って、ものすごい仏頂面となりました。両手に握ったウインナーさえ食べません。
私:食べないの? → 彼:無反応
私:全部食べたかったの? → 彼:うん
私:ママの分も食べる? → 彼:ううん
私:2本だけでいいの? → 彼:うん
私:本当は全部食べたいけど、2本で我慢するの? → 彼:うん
私:ありがとう、ママとパパも食べられるから嬉しい → 彼:う…うえぇ〜ん
息子は6本全て食べる気でいたのです。でも1人2本ずつと理解して、ショックで、でも親の分まで取って食べようとはしなかった。悲しみに耐えていたところに優しい言葉をかけられて、緊張が緩んで泣いた。なかなか複雑な思考回路ができているではないですか!こういう時、見た目よりずっといろいろ考えているんだな、と感心します。

さて、今日は彼は何に怒るかな。何に泣くのかな。毎日楽しみです。