マララさん受賞から考えたこと
I had really two options. One was not to speak and wait to be killed. And the second one was to speak up and then be killed. And I chose the second one because at that time there was terrorism, women were not allowed to go outside of their houses, girls’ education was totally banned, and people were killed. At that time, I needed to raise my voice because I wanted to go back to school. I was also one of those girls who could not get education. I wanted to learn. I wanted to learn and be who I can be in my future.
訳:私には2つの選択肢がありました。声をあげずに殺されるのを待つか、声をあげて殺されるか。私は後者を選びました。当時はテロがあり、女性の外出は禁じられていました。女子教育は完全に封じられ、そして人々は殺されていきました。私は学校に戻るために声をあげました。私も教育を受けられない一人でした。でも私は学びたかった。学んで、自分の夢を叶えたかったんです。
こんにちは、歯ブラシ担当の櫻井です。
上記はノーベル平和賞を受賞したマララさん(17才)のスピーチの一部です。
10月12日の朝刊に全文が載っていました。
寝起きの頭でなんとなく読み始めて、引きこまれて、泣きながら終えました。
こんなに強い文章に出会ったのは久しぶりです。
マララさんは子どもの教育のために活動しています。
自らもテロ組織によって教育を禁じられ、「私は学びたい」と立ちあがり、自分は学べるようになった今も、教育を受けられない子ども達のために声をあげ続けています。
世界には女子教育を禁止したがっている組織もあります。
マララさんはそういった人達に疎まれて、撃たれた事もあります。
今回の受賞で支持勢力が強まる一方、反対勢力も強まるでしょう。
彼女は命がけで話しているんです。
―さて、私に何ができるのか?
立ちあがり、現地に赴き、一緒に戦えるのか。
…できません。私は自分の恵まれた環境を諦める事ができない。
面白く仕事をして、お給料をいただいて、美味しい物を食べて、楽しく旅行に行きたい。
なんてエゴイストなんだろう!!と自分で自分にショックでした。
そんな私でもできる事って何だろう、と考えてみました。
1つは関心を寄せる事だと思います。
奴隷のように扱われている子どもの存在を知る事。
大きな世論を作るのは小さな1人1人です。
その小さな1人として、「性別や財力に関わらず、子どもは教育を受ける権利がある」という意見を持つ事。募金など、できる範囲で協力する事。
もう1つは、せめて自分の周りだけでも、良くするためにがんばる事だと思いました。
たとえば良い歯ブラシを作る事。
みんなの歯と歯肉を元気にして、ひいては全身の健康に貢献する事。
歯ブラシ生産/販売の過程で搾取をしない事。
誰かを犠牲にして成り立つビジネスではなく、関わった人達を幸せにしながら進むビジネスを作る事。
マララさんに比べたら微力すぎて恥ずかしいけど、世界に貢献してるなんてとても言えないけど、自分ができる範囲で善を作る。
ものすっごく小さな事ではあるけど、何もしないよりはずっといい。
自己満足に過ぎないかもしれないけど、何もしないよりはずっといい。
………そんな事を思いながら、歯ブラシを作っています。