バーチャル人間
システムの長谷川です。
テレビや新聞ではそれほど騒がれていない一方、インターネット上ではホットなニュースをお送りします。
みなさんは、「バーチャルヒューマン」という言葉を聞いたことがありますか?
CG(コンピュータグラフィックス:コンピューターを使って作成される画像)はテレビや映画で既にご存知だと思います。
今回ご紹介するバーチャルヒューマン“Saya”も、CGで作られた架空の女子高生キャラクターです。
“Saya”は、CGアーティスト・石川晃之さん、友香さん夫妻のユニット「TELYUKA」(テルユカ)が作成し、10月に幕張メッセで開催された「CEATEC JAPAN 2016」のSharpブースで8K映像モニターに映し出されました。
その映像がTwitter上にアップされた途端、「実写にしか見えない」「本物の人間かと思った」とネット上では大騒ぎになったのです。
皆が驚いた一番のポイントは、“不気味の谷を越えた”点。
人は、ロボットや映像が実写の人に似るほど親近感をいだきますが、それがある一定の範囲を超えると突然嫌悪感を抱きます。これが“不気味の谷”です。しかし、“Saya”は嫌悪感を抱かせない、限りなく実写に近い女子高生として反響を呼び、様々な雑誌やメディアに取り上げられました。
私も見てみましたが、たしかに驚くほど実写に近く、CG独特の不自然さや不気味さも感じませんでした。
“Saya”が初めて発表されたのは2015年10月なので、発表からおよそ1年。人間の印象により近づけるために、すべてのパーツや顔の造形が日々見直され、調整されていて、今年に入ってからは、“Saya”に表情や動きをつけるために、目や口元の造形なども大きく見直されているそうです。
ネット上では“Saya”は、まるでサグラダ・ファミリアを作っているようだ」とも言われています。
「TELYUKA」さんは“Saya”をゲームやCGの世界に留めず、人の心に寄り添い信頼関係を築ける存在にしたい。社会やCG分野の発展に貢献していきたい。そのために自然な表情や振る舞いを研究していきたい。と言っています。見た目だけでなく、存在そのものを限りなく人間に近付けたいということなんですね。
近い将来、映像以外の分野での活躍が期待される話題かなと思いました。
下記のURLは“Saya”に関するSharpのブログです。
興味を持ってくださった方は一度ご覧ください。