サクのサクッと小噺
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2023年1月Vol.118 サクッと小噺 2023年04月17日

※小噺は過去分を随時アップしております。内容に時差がある場合もありますが、是非ご覧ください。


もう1月も終わりますが、今年最初の小噺なので挨拶させてください。
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
昨年は大変お世話になりました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

我が家は私も夫も実家が遠いため、例年の年末年始は休暇に入ると同時に大移動を開始するのですが、今回は初めて帰省せずに自宅でゆっくり過ごしました。初めて自分でおせちやお雑煮を用意して、近所の神社に元旦に初詣に行って・・・と、これはこれで楽しかったのですが、年末年始の楽しみの1つが「ゴミ収集車のお兄さん」でした。

私は子供の頃から、ゴミ収集車のお兄さん達が好きです。車からヒョイと飛び降りて、重いゴミ袋を軽々と持ち上げて収集車に放り込んでいく姿もカッコいいし、2~3人体制で移動しながらスピーディーにゴミを回収していく、運転係とゴミ収集係の連携プレーも素晴らしいし、町を守っているのは同じなのに、パトカーや救急車に比べて謙虚な様子も好ましいです(パトカーや救急車に謙虚な様子が無いのは、仕事の性質上あたり前ではありますが)。さて、こういったお兄さん達、年末のゴミ収集最終日はいつにも増して忙しい事でしょう。
全国一斉断捨離・・・は言い過ぎにしても、日本の文化として大掃除が根付いていることは確かです。
私自身は「ドラックストアに重曹を買いに行ったけど無かった」という理由で大掃除はしませんでしたが、それでも軽く整理整頓はしています。私の地域のゴミ収集最終日の朝に近所を散歩すると、町中に普段の何倍ものゴミが溢れていました。私のアパートのゴミストッカー(アパート住民専用の大きなゴミ箱)も、普段は三分の一くらい空きがあるのに、その日は満タンで蓋が閉まらなくなっています。
新年を迎える前に町をキレイにしてくれるゴミ収集員の方々に感謝する一方、日頃の車両数と人員ではどうしたって足りないのでは、と心配にもなります。きっと相当な激務です。
そして、年が明けて最初のゴミ収集日も、人が集まって飲み食いするお正月の後ですから、やはりゴミは多いことでしょう。ゴミを出す側の我々は、できるだけ周辺日にこまめに出すとか、正しく分別するなどの配慮が必要であるとともに、ゴミ収集員の方々を応援する文化があってもいいのにな、と思います。
箱根駅伝のように道端で旗を振ったり、ありがとう~と声をかけたり、お菓子やドリンクといった補給食を渡すなど。
年末年始のゴミ収集日、私もさすがに恥ずかしくて旗は振れなかったし、食べ物を渡しても警戒されるかな、と思ってお餅も渡せませんでしたが、「ありがとう」と「あけましておめでとう」は直接言えたし、町をまわる彼らをベランダから眺めてひそかに応援する事もできて、楽しいお正月でした。
ごみ収集員の方々には今後も感謝するとともに、少しでもゴミを減らす工夫もしたいですね。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

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2022年12月Vol.117 サクッと小噺 2023年03月27日

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こんにちは、サクッと小噺のサクです。
もう今年も終わり・・・早いですね。毎年同じ事を言ってしまいますが、月日が経つのは本当に早いですね。
今年のニュースは何でしょう?ピーディーアールがある愛知県の今年のビックニュースの1つに、11月1日に長久手市にオープンしたジブリパークが挙げられます。
実はピーディーアールで働く我々にとって、ジブリパークは距離的には近いです(ただし入場は予約制のためチケットが取れるかどうかは別の話)。ピーディーアール本社は昨年11月に名古屋市に移転しましたが、移転前はジブリパークと同じ長久手市(名古屋市のとなり)でしたから。
それもあって、オープン前から地元の広報紙などで情報は入ってきましたが、いざオープンして全国規模のメディアで取り上げられていると、つい気になって見てしまいます。そして驚くのは、ラジオのパーソナリティやTVのコメンテーターさんが一通り「ステキですね〜、行きたいですね〜」と盛り上げた後に、「実は僕ジブリ見たこと無いんですよね(笑)」とおっしゃるのが意外に多いこと。私は物心ついて最初のアニメの記憶がジブリ映画なので、「日本に住みながらジブリを見ないなんてありなの?!」と驚いたのですが、それは偏見というもので、スラムダンクを読んだ事ない人がいるように(読んでません)、ドラゴンボールを見た事ない人がいるように(見てません)、ジブリを見た事ない人もいるのですね。まだ「初めてジブリを鑑賞する権利」をいまだ持っているなんて、羨ましい気もします。
さて。もしあなたがジブリ映画をいくつかご存知でしたら、初めてジブリを見る方には何をオススメしたいですか?
題材が多岐にわたるため選ぶのは難しいですが、ここで不肖サクめが、私なりに頭をしぼって選んでみました。見たことがある方はご自分の意見と照らし合わせながら、見たことが無い方は今後の参考にしていただければ嬉しいです。

《幼児と一緒に見るなら》
『となりのトトロ』です!ジブリは作品によっては子供が恐怖を感じるシーンも少なくありませんが、トトロなら安心して楽しめます。また、トトロというキャラクターを知ってから、近所の神社や公園でトトロに似た何かが見えるようになる・・・(私はなりました)のも、子供の特権でしょう。大人も楽しめますが、子供のうちに見るほうが500倍(サク実感値)楽しいです。

《10代前半に見るなら》
恋に恋する時期に見るなら、『耳をすませば』!
脳天から足先までキュンキュンが貫いて、とても恋したくなります。本が大好きな中3女子が、図書館で本を借りる度に、図書カードの記録から同じ本をいつも先に読んでいる男子がいることに気づく・・・どんな人だろう・・・から始まる純愛物語です。
私はこの設定にすっかりハマってしまって中3の夏は図書館に通いつめました。同級生が塾の夏期講習に通う夏、私は図書館で理想の男子を探していたのです。夏休み明けの模試では偏差値が15も下がっていました。あはは。

《映像や音楽が好きなら》
映像美や音響など、創作物として完璧すぎるのは『千と千尋の神隠し』です。アニメを見ているというより、美術館や演奏会に行っているような感じがします。ストーリーも面白いけどそれ以上に表現力が凄すぎる。何度見ても圧巻です。
八百万の神という題材は海外では理解し難いと思うのですが、それでもアカデミー賞受賞など世界的にも高い評価を得たのは、
創作物としての完成度が理由ではないかなぁ、と思います。

《サク個人の一位は》
『もののけ姫』です。環境破壊や差別や戦争など人間の闇をえぐり出しながら、どの登場人物も魅力的で、エンターテイメントとしても美しくて面白いのが、スゴイんです。以前、ジブリ代表取締役の鈴木敏夫さんが「僕が宮崎駿を天才という肩書きでプロモーションしたのはもののけ姫だけ」とおっしゃっていたような気がしますが(記憶違いだったらすみません)、それも納得の作品です。自然と人間が、人間どうしの多様性が、どう共存していけるのか・・・今だったらSDGsの教科書にもなれそうです。いかがでしょうか。「私は違う」という方も、「サクの勧める作品を見てみようかな」という方も、なんらかのジブリ映画を楽しんでくだされば嬉しいです。私もいずれジブリパークへ行って、皆様へのお土産抽選会なんてやりたいな、と思っているのですが、完売続きのチケット情報を見る限りではいつになることやら。でもいつか!必ず!

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2022年11月Vol.116 サクッと小噺 2023年02月27日

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こんにちは、サクッと小噺のサクです。
突然ですが、P.D.R.のオンラインショップをご覧になった事はありますか?
より使いやすくなるように、弊社のオンラインショップも日々改良を施していますが、我々の力が及ばない「ネット界の改良」というものが存在します。たとえばGoogleのコアアップデートです。たまにニュースで聞きますが、つまり何なのよ?私には分かりませんでした。先日、P.D.R.がお世話になっているシステム会社の方が、わかりやすく教えてくださったので、今月はその話をさせてください。
Googleのコアアップデートとは、利用者にとってGoogleがより使いやすくなるように、検索結果を改良することだそうです。たとえば私がこの小噺を書いている2022年10月末は、ヤクルトVSオリックスの日本シリーズ真っ最中です。
いまGoogleで「ヤクルト」と検索すると、トップに日本シリーズの現在の勝敗や今後の試合予定が表示されます。その下に野球スポーツニュースが続き、更にその下に「人も地球も健康に ヤクルト」と株式会社ヤクルトのHPが表示されます。私が「ヤクルト」で検索をかけたとき、私は野球チームのヤクルトの情報が欲しいのかもしれないし、ヤクルト飲料の情報が欲しいのかもしれないし、ヤクルトの採用情報が知りたいのかもしれません。
私が厳密にどんな情報を欲しているのか、「ヤクルト」という入力だけでは分かりません。しかしGoogleは「今”ヤクルト”で検索するなら、日本シリーズについて知りたいんでしょ?」と予想して、1番上に日本シリーズの情報を表示しているのです。これがアタリなら使いやすい検索エンジンだし、ハズレなら使いにくい検索エンジンとなります。Googleは、使いやすい検索エンジンであるべく、定期的に検索結果の改良を行っているのです。
上記はタイミングによって表示順位が変わりそうな例ですが、めったに変わらなさそうな例もあります。

たとえば「焼肉」で検索すると、1番上に近所の焼肉屋さんの情報が並びます。私が「焼肉」で検索をかけたとき、私は焼肉の歴史を知りたいのかもしれないし、焼肉を健康的観点から考察したいのかもしれないし、焼肉を美味しく焼くコツを知りたいのかもしれないけれど、Googleは「近くの焼肉屋を知りたいんでしょ?」と予想して検索結果を表示しているのです。うぅ〜む、すごいですね。たしかに、
「焼肉」と入力して「ナニヲ求メテイルノカ分カリマセン。焼肉ノ定義デスカ?
焼肉ノ歴史デスカ?焼肉ノオ店デスカ?」なんて聞き返されるシステムだったら、Googleは今ほど普及しなかっただろうと思いますよね。
そんなわけで、コアアップデート自体は素晴らしい仕組みなのですが、Googleは特定の会社を考慮してアップデートするわけではありません。検索エンジンとしてのGoogleの向上を目的にしていて、我々のような会社はたまたま恩恵を受けたり(検索順位が上がる)、たまたま損害を被ったりしています(検索順位が下がる)。だからどうという訳ではなく、我々としては「お客様にとって使いやすいオンラインショップ、面白いオンラインショップ」を目指して日々精進するだけなのですが、それでも「近々コアアップデートがある」と聞くとドキドキします。
よかったら、P.D.R.のオンラインショップも一度のぞきに来てくださいね。
面白い商品や記事があるかもしれません。

 

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2022年10月Vol.115 サクッと小噺 2023年01月13日

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こんにちは、サクです。いま息子は2才6ヶ月、いわゆる「イヤイヤ期」や「魔の2才児」と呼ばれる年齢真っ盛りを過ごしています。毎日なんらかの「イヤイヤ」がありますが、彼は言語発達が遅めでまだ6単語しか発語できないので、イヤイヤの理由を説明することはできません。
ただ、自分で発音はできないけど聞けば分かる単語は多いらしく、「私:お腹すいたの?→彼:ううん」、「私:お外行きたいの?→彼:うん」というように、彼の要望を予想しながらの会話は可能です。
息子の気持ちや泣く理由がわかると、「2才なりに考えているんだな」と面白いです。2才児の主張は、身勝手すぎる事もあれば、健気な事もあります。

まずは身勝手な例から。就寝前の息子がブロックで遊んでいました。歯磨きに誘うと寄って来る日と来ない日があって、この日は後者でした。こういう時は10分待ちますが、それでも歯磨きを拒む日は羽交い締めにしてムリヤリ磨きます。ムリヤリ磨いたあと、私が風呂掃除などを済ませて戻ってきたら、息子が床に突っ伏して号泣していました。盛大な泣きっぷりに「口腔を傷つけたかな」と焦って確認しましたが、そんな事もなさそうです。
私:お口痛いの? → 彼:ううん
私:ムリヤリ歯を磨かれたから泣いてるの? → 彼:うん
私:誰に磨かれたの? → 彼:マーマー!
私:遊んでたのに、ママに歯を磨かれたから泣いてるの? → 彼:うん
私:誰のせいで泣いてるの? → 彼:マーマー!
息子は私に向かって「僕はブロックがしたかったのに、ママがムリヤリ歯を磨いた」と訴えてきます。
2才児の怒りとはなんと理不尽なものでしょうか。
理不尽だけど、彼なりに理由はあるのが、なんとも面白いです。

次に健気な例です。ある日、ウインナーを6本茹でたときの事。息子はキッチンからテーブルまでお皿を運んでくれました。お皿をテーブルに置いて、自分の椅子によじ登って、キラキラした目でウインナーにかぶりつこうとした瞬間、彼は私に言われたのです。
「1人2本ね」と(夫、私、息子、各2本ずつ)。そこで彼の動きは止まりました。両手にウインナーを1本ずつ握りしめたまま、お皿に残った4本のウインナーを見つめて、徐々に顔が曇って、ものすごい仏頂面となりました。両手に握ったウインナーさえ食べません。
私:食べないの? → 彼:無反応
私:全部食べたかったの? → 彼:うん
私:ママの分も食べる? → 彼:ううん
私:2本だけでいいの? → 彼:うん
私:本当は全部食べたいけど、2本で我慢するの? → 彼:うん
私:ありがとう、ママとパパも食べられるから嬉しい → 彼:う…うえぇ〜ん
息子は6本全て食べる気でいたのです。でも1人2本ずつと理解して、ショックで、でも親の分まで取って食べようとはしなかった。悲しみに耐えていたところに優しい言葉をかけられて、緊張が緩んで泣いた。なかなか複雑な思考回路ができているではないですか!こういう時、見た目よりずっといろいろ考えているんだな、と感心します。

さて、今日は彼は何に怒るかな。何に泣くのかな。毎日楽しみです。

 

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2022年9月Vol.114 サクッと小噺 2022年12月22日

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こんにちは、サクです。海外の映画は字幕派ですか? 吹き替え派ですか?
私は子供の頃はダンゼン字幕派でした。ハリソン・フォードやオーランド・ブルームが日本語を話すなんてしっくりこないし、字幕のほうが映画の世界観を損なわずに鑑賞できると思っていました。なんとなく字幕のほうがカッコいい、という思い込みもあったでしょう。

しかし、海外の映画に字幕をつけたり吹き替え用の台詞をつけたりする仕事をしている友人によると、「吹き替えのほうが情報が正確」だそうです。彼女いわく、字幕にしても吹き替えにしても、英語から日本語に翻訳する時点でかなり情報は加工されていて、さらに字幕は”目で読んで理解する速度は、耳で聞いて理解する速度より遅い”というハンデを背負っている。そのため字幕をつける際は、情報量を原文から半分くらいまで省略せざるをえない、そうです。プロのそんな見解を聞くと「じゃあ吹き替えで見よう」と思うのですが、
しかしあらためて字幕の映画を見てみると、「主に日本語の字幕で理解しつつも、耳に入ってくる英語の台詞で情報が補完されている」ことに気づきます。聞き取れるのはシンプルな英語だけです。しかし、シンプルだからこそ、強い。

たとえばディズニーの「アナと雪の女王」で社会現象を巻き起こした名曲。女王エルサはずっと魔力を隠して生きてきましたが、ある日「もう隠せないし、人間界では暮らせない」と雪山へ逃げます。そこで最初は悲しげに、でも次第に解き放たれながら、熱唱するあのシーン。

♪日本語♪
ありのままの姿見せるのよ ありのままの自分になるの

♪英語♪
Let it go let it go Can’t  hold it back anymore Let it go let it go Turn away and slam the door

日本語の「ありのままの〜」は明るく肯定的なムードに満ちています。一方で英語を直訳すると「それを行かせろ もう抑えてはおけない 背を向けて ドアをバタンと閉めて」なので、あまり明るいムードとは言えません。itの好きにさせよう、itを放っておこう、という諦観のムードが強いです(itは魔力または状況を指していると考えられます)。余談ですが、この映画がヒットした年の結婚式では日本語で「ありのままの」を歌う余興が多かったそうです。私が出席したいくつかの結婚式でも歌われました。そのとき私は「ありのままの〜なら結婚式に違和感ないけど、Let it go〜だったら、結婚よりむしろ離婚の心情に合う歌詞かもなぁ」と思っていました。

さて当時、私は「アナと雪の女王」を映画館で字幕で見ました。この熱唱シーンで涙がこぼれたのですが、もし吹き替えで見ていたら泣いたかしら・・・と思うと、おそらく泣かなかったと思うのです。吹き替えなら「エルサよかったね」と単純に祝福したでしょう。しかしたまたま字幕で見ていたから、耳から「Let it go(それを行かせろ)」という情報が入ってきて、エルサが今までitを抑えつけてきた努力、itの好きにさせるというヤケクソな諦観、過去を棄てるエルサの決意、がグワーッと胸中に押し寄せました。これは耳から入ってきた「Let it go」が私にもたらした情報です。だから私は泣いたのです。こういう体験をしてしまうと、字幕は吹き替えよりも情報量が少ない、と一概には言えません。たまたま聞き取れたシンプルな台詞が、大量の情報を運んでくる事もあります。
しかしもちろん聞き取れない事も多いので(というか聞き取れない事のほうが多いので)、吹き替えのほうが情報量は安定しています。字幕か吹き替えかは答えのでない永遠のテーマです。さて、あなたはどちら派ですか?

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2022年8月Vol.113 サクッと小噺 2022年12月06日

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こんにちは、サクです。先日2才のひとり息子を夫にあずけて1人で出かけました。そして私が帰宅したら、夫と息子が「変態仮面」という映画を見ていました。ある地味な男子高校生が頭にパンティーをかぶり、パッツンパッツンのパンツ1枚と網タイツだけという全裸より変態的な格好をすると最強の力を発揮して、町の平和を守るヒーローになって強盗やひったくりと戦う・・・という話です。

2才児と見る映画としてコレを選んだ夫のセンスはさておき、私の目は主人公のお尻に釘付けになりました。
まずお尻、そして太もも、ふくらはぎ、足首・・・。
下半身の鑑賞後は、お腹、胸、肩、腕・・・。
まったくスバラシイ肉体美です。主人公は二の腕が耳につくように挙げながら、肘を曲げて手を首の後ろで組み、胸を大きく開いて突き出しつつ、股の付け根から脚を動かして、一本の線の上を進むように歩きます。
その一歩一歩がとても美しくて見とれてしまいます。ただ歩く、それだけの動作に、大臀筋、大腿筋、腹筋、胸筋、三角筋など、たくさんの筋肉が繊細に連動しながら働いていることがよく分かります。
いったい彼は誰?!(パンツを被っているため顔が見えない)
主人公は鈴木亮平さんでした(『変態仮面』1作目は2013年、彼は30才)。
鈴木亮平さんといえば、2018年の大河ドラマ『西郷どん』で西郷隆盛、『TOKYO MER~走る緊急救命室~』でも主役を演じた大俳優ではないですか!!!
大河で主役を張る俳優も、その5年前にはパンツ被って網タイツはいていらしたんですね・・・。大河でも彼の体型の変化には目を見張るものがありました。西郷隆盛はもともと大男でしたが、晩年は病気で肥満に苦労したと言われています。大河ドラマの中では「病気で太った」という説明はなかったと記憶していますが、それでも倒幕後から鈴木亮平さんはどんどん太っていきました。「西郷の肥満の役作りをしているんだろうな、すごいな」と感心したのを覚えています。
大河では「仕事でこんなに太れるなんてスゴイ」と思って見ていましたが、
このたび『変態仮面』を見て「仕事でボディビルダー並の筋肉を作れるなんてスゴイ」とあらためて彼の身体作りに驚嘆しました。食事も運動も生活も徹底的に管理しなければこんな身体にはなりません。
それを「好きだから」ではなく「仕事だから」やるなんて、どこまでプロフェッショナルなんだ。
彼の出演作を追ってみると、彼は役によって55kg〜100kgくらいまで体重を上げたり下げたりしているようです。健康という観点からは負荷が大きすぎる気がしますが、本人はそんな次元で役作りしているわけでは無いんでしょうね。
役になりきる事が最優先なのでしょう。いやぁ〜、プロだなぁ〜。今後の活躍もとても楽しみです。

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2022年7月Vol.112 サクッと小噺 2022年10月31日

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こんにちは、サクッと小噺のサクです。人生最後の日、何を食べたいですか?
私は子どもの頃からこのテーマをよく考えるのですが、ここ10年程は固定されています。
朝食はアメリカンブレックファースト、昼食はホッケ定食、夕食は蕎麦を食べたいです。


《朝食:アメリカンブレックファースト》
普段はサンドイッチが好きですが、人生最後の日は、シンプルなパンが食べたいです。食パンと白パンですね。ロメインレタスとベビーリーフには、オリーブオイルと塩を少し振りかけます。ふっくらしたオムレツを切ると、中からとろけたチーズが出てきます。カリカリに焼いたベーコンからは美味しい脂がしみ出します。ヨーグルトにはブルーベリーソースがかかっていて、ブルーベリーの果実も2つ3つ乗っています。飲み物はコーヒーも良いですが、私は紅茶のほうが好きです。自宅で夫と2人で静かに食べるか、隣の席との距離が離れた広々した空間のホテルのレストランで、やはり夫と2人で静かに食べたいです。息子は誰かに預かってもらおう。窓から暖かな日差しが差し込み、小さな音でモーツァルトがかかっていたら言うことありません。


《昼食:ホッケ定食》
青魚も白身魚も焼き魚も刺身も好きですが、人生最後の日は、ホッケの開きが食べたいです。大きくて脂がのった北海道産。箸を入れると身がフワッとほぐれて、口に入れるとホッケの旨味が口中に広がります。ご飯は炊き立てのコシヒカリ。お味噌汁は合わせ味噌で、具はカブとカブの葉。もちろんお新香つき。繁盛している小さな定食屋さんで、沢山のお客さんと一緒にガヤガヤと食べたいと思います。

《夕食:蕎麦》
このあと死ぬと分かっていたら、最後の食事は「食事」というより「儀式」に近いです。そうなると殺生はしたくない(肉や魚はダメ)。心身を清めるようなものが食べたいです。一口ごとに、心が安らかになっていくようなものが食べたいです。ならば・・・蕎麦です。美味しい盛り蕎麦を、汁ではなく抹茶塩でいただきます。
一口ずつ蕎麦の舌触りと香りを楽しみたいので、十割蕎麦にします(小麦粉を混ぜずに100%蕎麦粉だけで打った
蕎麦で、麺の表面はザラザラして、歯を立てるとモチモチします。一方、小麦粉を混ぜると食感が滑らかになって、ツルリとしたのどごしになります)。しぶい蕎麦屋さんで、家族みんなが揃って、和やかに会話をしながら食べたいです。
そして最後は、背筋を伸ばして、蕎麦湯(蕎麦を茹でた湯)をクイッと飲んで、自分の人生とお世話になった方々への
感謝を込めて、合掌。

「(人生を)ごちそうさまでした!ありがとうございました!」

社内でこんな話をしたら、「人生最後の日はヨボヨボのお婆ちゃんになって流動食かもよ?」と言われました。
がーん!!!理想の最後の日をむかえるためにも、今から歯を大切にしなくては。

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2022年6月Vol.111 サクッと小噺 2022年10月11日

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こんにちは、サクッと小噺のサクです。皆さま今年の大河ドラマはご覧になっていますか?
さすが三谷幸喜、面白いですねぇ。武士の生き様を見ていると、「同じ人間でも、今とは価値観がぜんぜん違う!」と驚くことが多々あります。たとえば、源頼朝は父の仇である平家を滅亡させますが、彼のお父さん(源義朝)を討った平清盛はすでに世を去っているわけです。お父さんを討った張本人はもういないけど、そいつの一族郎党を根絶やしにするまで気が済まないなんて、我々には理解しがたい感情です。壇ノ浦の戦いで、平家一門が女子供も含めて全員で入水するシーンではやるせない気持ちになりました。ところが、私自身の中にも、頼朝と同じように「一族郎党が憎い」という復讐心があることに最近気がつきました。相手は蚊です。
私は子供の頃とても蚊に刺されやすくて、夏になると水ぼうそうと見間違うほどよく刺されていました。友達からは「サクと一緒にいると蚊に刺されない」と言われるほど、本来は彼女達が刺されるべき分まで、一手に引き受けて刺されていました。夜の就寝中も、家族の中で私だけが刺されて、深夜に痒みで目が覚めて一人悲しくキンカンを塗っていました。大人になってからは以前ほど刺されなくなりましたが、それでも夫に「キミが隣にいてくれると、僕は虫よけスプレーをする必要がない」と言われる程度には、蚊を集めてしまいます。


このような事情により、私は蚊への怨念を募らせていきました。私の血を吸った蚊だけではなく、すべての蚊が憎いです。血を吸うのは出産前にタンパク質を必要としているメスだけと知りましたが、それでもなお、「出産のためなら血をあげる」と思うより、「つまり血を吸った蚊を逃したら大量のボウフラが産まれるという事だな、なおさら生かしてはおけん!」と思います。今では蚊が寄ってきたら、追い払うよりもあえて肌を差し出して蚊がとまるのを待つようになりました。針を皮下まで差し込んでいる蚊はとっさに飛び立つことができません。逃げようとしても、針を抜く作業が必要なのでどうしてもワンテンポ遅れます。


私はその瞬間を狙っているのです。蚊が寄ってくる、腕を差し出す、蚊がとまる、針が挿入されたのを確認して、
パチン! この方法では痒くなるからイヤ〜と思われるかもしれませんが、痒くなる原因は、蚊が針の先から注入する唾液です。蚊が針を挿入してから、唾液を注入される前に叩けば、痒くなる事はありません。


寄ってこない蚊に対しても私は厳しいです。オス、つまり血を吸わないとしても、オスがいるからメスが妊娠して
血を吸いにくるのです。だからオスにも容赦はしません。蚊に対して私のセンサーは非常に発達していて、見つけるのも早いし仕留めるのも早いです。蚊が壁にとまっていても、空気中を飛んでいても、すぐ見つけるし、仕事中でも、食事中でも、育児中でも、見つけたら

99.9%仕留めます。運動神経も動体視力も空間把握能力も平均以下なのに、どうして蚊に対してだけこれほど俊敏に動けるのか不思議だ、とよく夫に言われます。


自分でも不思議ですが、私は蚊を見つけると、周囲の音や景色がスッと遠のいて、蚊だけがリアルな存在感を放って
くるのを感じます。蚊と私だけの静謐な世界で、羽音までが聞こえてくるようです。ここまでくると蚊が苦悩なのか生き甲斐なのかよく分かりませんが、とにかく蚊は大っきらい、滅びてしまえ、と心底思うのです。
自分が受けた被害は「かゆい」だけなのに、種族ごと滅ぼしたいと思うなんて、私は残酷です。


お釈迦様なら「人の命も虫の命も等しく尊い」とおっしゃるでしょう。
でも私は、蚊の命より自分が痒くならないほうが大事なのです。ひどいですね。
頼朝もそんな気持ちだったのかな…と思いながら大河ドラマを楽しむ今日この頃です。

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2022年5月Vol.110 サクッと小噺 2022年09月12日

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こんにちは、サクッと小噺のサクです。そろそろ梅雨の足音が聞こえてきますね。 私は、天気の良い日は息子の保育園の送迎を自転車で行っているのですが、雨の日は12kgの息子を背負って、 おひるね用のお布団を肩にかけて歩いて行くので、すこし憂鬱です。服や布団が濡れると気持ち悪いですもんね。 カエルは雨の日も気楽でいいなぁ。

さて、半年ほど前、私にとってカエルはちょっと特別な生き物になりました。当時1才 6ヶ月だった息子が、 生まれて初めて(少なくとも私が気づいた限りでは初めて)、なにかを象徴的に理解した対象が、カエルだったんです。

息子は数冊の絵本を持っていて、そのうちの2冊に雰囲気の違うカエルが登場します。 ある夜、私はいつものように絵本の読み聞かせをしていました。お話が進んで、カエルがでてきた途端、 息子は立ち上がって、カエルがでてくるもう1つの絵本を取りに行ったのです。そしてカエルのページを 開いて、2冊のカエルを交互に指差しながら、「ねっ!ねっ!」と同意を求めてきます。 片方は濃い緑で片方は黄緑色なので色合いが違うし、片方はカエルらしくM字開脚で 片方は人間のように立っているからデフォルメの仕方も違うのに、 どちらも同じカエルとして理解している様子です。 親のほうから「両方ともカエルだよ」と教えた事はありません。 息子は、なにをもって、「カエル」を理解したのでしょうか。

翌日、図書館で家にある本とはまったく雰囲気の異なるカエルの絵本を借りてきました。 家にある2冊の絵本のカエルは裸でぴょんぴょん飛ぶ単純なかんじですが、 図書館から借りてきたのは、服を着て手紙を書いて悩んだりするアンニュイな雰囲気の カエルです。それを息子に見せてみると、「おー」と言いながら自分の2冊の絵本を出してきて、 やはりカエルのページを開きます。ここにきて私は確信しました。彼は初めて見る物でも、 彼にとって既知の情報と結びつけて理解していることを。 つまり、「物事を抽象的に認識できる=個々の事物から共通の属性を抜き出して 一般的な概念をとらえることができる」ということです。 おぉ我が子よ!まだママもパパも何も言えないくせに、なんと高度な思考を成していることか!

思考が発達していく様子を見るのは面白いです。息子もそのうち、カエルではなく友情や恋愛や仕事に関しても 「抽象的概念」と「一般的事例」を結びつけて考えられるようになるのかな。楽しみです。

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2022年4月Vol.109 サクッと小噺 2022年08月26日

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あまり知られていませんが、5 月 5日は「国際助産師の日」です。 2 年前に私は出産をしました。当時を思い出すと、陣痛よりも赤ちゃんよりも、助産師さんを思い出します。 私が若いときに出産していたら (17 才くらい )、将来は助産師を目指しただろうと思うほど感動しました。

私のお腹の中で、ヘソの尾がネジれていました。お医者様いわく「この程度のネジれならよっぽど大丈夫だけど、 胎児が産道を通るときに酸素不足になる可能性がある。既に 3000g を越えているので外界に出てきても問題ないし、 あんまり大きくなっても出るとき大変だし、もう陣痛促進剤を打って胎児を呼び出そうか」となりました。 陣痛促進剤は点滴で投与されます。投与が始まってすぐ陣痛はきたのですが、胎児がまったく降りてきません。 陣痛も、痛いことは痛いけれど、理性が保てる程度の痛みです。これが 2日半続きました。1日目、2日目、3日目、 それぞれ違う助産師さんが病室に来て「サクさんの今日の担当は私だよー。赤ちゃん出ておいでー」とお腹をなでて くれましたが、1日目と 2日目は陣痛が本格化しなかったので、助産師さんも私につきっきりになる事はなく、 たまに私の様子を見に来つつ、他のお仕事を進めていました。そして 3日目の正午に痛みが強くなりました。 下半身が左右に割れて、胎児が旋回を始めたのが分かります。痛みで腰がくだけます。3日目の助産師さんが、 つきっきりで腰をさすってくれます。   
サ「ありがとうございます。すみません。」   
助「いえいえ、ようやく赤ちゃんが降り始めて良かった」   
サ「ずっと腰をさすっていただいて…。今日のお仕事が進みませんよね…」   
助「いやコレが仕事だから(笑)」

自然分娩や緊急帝王切開はいつ何が起こるか予定が立ちません。1日目と 2日目に担当してくれた助産師さんは、 私の陣痛が本格化しないので他の仕事を進めていたのでしょうし、3日目の助産師さんは私の陣痛が本格化したために ずっと私に付き添ってくれました。その分を他の助産師さんがカバーしているのでしょう。 なんとアッパレな連携プレー!
助産師さんは、私の様子を見ながら、「赤ちゃんが何かに引っかかって降下が止まったかも。左向きで横になってみよう」 などのアドバイスをくれます。そのアドバイスに従って上手くいく事もあれば上手くいかない事もあるのですが、 見えない胎児の状況を想像しながら、適切な一手を考える姿はまさにプロフェッショナルで、とても心強かったです。

やがて陣痛のクライマックス。痛みのあまり無我夢中で目をつぶると、「目を開けなさい!」と新しい声。えっ、誰? 目をひらくと、見たことない助産師さんが眼光するどく私を見つめています。さっきまでは居なかった方です。 彼女は「大丈夫、私の目を見て、呼吸して」と唱えながら、私をじーっと見つめるので、私も彼女から目が離せなく なります。また別の助産師さんがテキパキとドレープを広げたり、インスツルメントを並べ始めました。おそらく出産が 近いと読んで準備をしているのでしょう。ずっと私の腰をさすってくれていた助産師さんは、今も腰をさすってくれて います。ついさっきまで助産師さんは 1人だったのに、急に 3 人になっています。す、すごい。

今にも産まれそうな 17:00、5 時間も腰をさすってくれていた助産師さんが「定時なので帰ります」と爽やかに 去っていきました。私にとってはビックイベントでも彼女にとっては日常です。「帰るんかーい!」とツッコミ入れたく なったけど ( そんな余裕はない )、いつ陣痛が始まるか分からない、いつ出産が終わるか分からない、でもスタッフが 定時で働きながら母子を守れる、なんてカッコいい職場でしょうか。(結局 17:19 に生まれました)

出産において、胎児は確実に初心者だし、母も初めてか数回の経験しかありません。助産師さんはプロでも、 実際に頑張る人たちはアマチュアです。助産師さんはアマチュア達を頑張らせなければいけない。誰かを頑張らせるのは、 自分が頑張るより大変でしょう。また、胎児と母の様子をみながら、このまま分娩させるか、帝王切開に切り替えるか、 適切な判断をしなければいけません。スゴイお仕事です。
出産を終えたとき、「この人達のお仕事を間近に見学できただけでも、出産した甲斐があった」と本気で思いました。
5 月 5日は国際助産師の日。世界中の助産師さん、どうもありがとう。心の底から尊敬してます。

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